保育士資格と幼稚園教諭免許の違い

厚生労働省と文部科学省の管轄の違い

保育所と幼稚園はどちらも小学校入学前の子供を対象とする施設ですが、管轄や満たすべき基準、保育内容などに明確な違いがあります。
幼稚園は「文部科学省が管轄している学校教育施設」で、保育所は「厚生労働省が管轄している児童福祉施設」です。
そのため、「保育士」の資格で幼稚園の先生になることはできませんし、逆に「幼稚園教諭免許」で保育士として働くこともできません。
幼稚園教諭免許を取得する基本的な方法は、幼稚園教諭免許状が取得できる教職課程のある短期大学や大学等で必要な単位を修得し、卒業することです。
幼稚園の目的は「幼児を保育し、適当な環境を与えて心身の発達を助長すること」(学校教育法第77条)で、保育所の目的は、「保育に欠ける乳児又は幼児を保育すること」(児童福祉法第39条)です。

保育所は生活面中心、幼稚園は学習面中心

つまり、幼稚園は「学習面・子どもの能力を伸ばすこと」が指導の中心で、保育所は「親・保護者に代わって生活面の面倒をみる・世話をすること」が中心になります。
保育所は0歳児から入園できますが、幼稚園は満3歳以上です。
保育所は保育時間が原則8時間以上ですが、幼稚園は標準4時間以上です。
そして、保育所では給食が義務付けられており、幼稚園は任意でお弁当持参のところもあります。保育所は一般的に昼寝の時間があり、長期休暇はありませんが、幼稚園は保育日数が「39週を下らない」と定められているので夏休みや冬休みなど長期休暇があります。
資格取得の勉強内容も、保育士は小児栄養・小児保健、児童福祉、社会福祉など福祉に関する幅広い分野が含まれている一方、幼稚園教諭は小学校の勉強につながるような算数・国語の勉強などもあるようです。

「幼保一元化」

このような違いのある保育士と幼稚園教諭免許ですが、「幼保一元化」「幼保一体化」の流れにより、大学・短大・専修学校等の養成課程では、幼稚園教諭と保育士の両方の資格を同時に取得できるようにカリキュラム改訂が進み、特例措置なども制定されています。
幼保一元化は、子どもの数が減っている地方で施設を有効活用すること、都市部でニーズが多い0歳~2歳児の待機児童の解消、保護者の就労形態にかかわらず3歳以上の子どもが質の高い保育・教育の機会を均等に得られるようにすることなどを意図して検討が進められ、2006年には幼保一体化施設として「認定こども園」の制度が開始されました。
様々な問題もあるため「幼保一元化」の確立・普及にはまだまだ時間がかかると思われますが、保育士を目指している方は、最新の動向に注意を払っておくことをお勧めします。

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